冒険小説よりも面白く、哲学書のように考えさせられる。人間洞察とスリルに満ちた最高のビジネスアドベンチャー物語。 サイクリングとクライミングとジャズをこよなく愛する一人の青年が、エネルギー・バー(栄養補給食品)でNO.1起業家になるまでを描き、全米で大評判になった"RAISING THE BAR"の翻訳。 著者ゲーリー・エリクソンは175マイルのサイクリングを友人とやっていたとき、極限の疲労のなかで新しいバーの発想がひらめいた。 彼はただちに母親のキッチンを借りて試行錯誤を開始。 このささやかな行動が第一歩となり、アスリートや健康に関心のある人々向けの高エネルギー・バー製造で、年商4000万ドルを売上げる事業へと成長させていく。 他方では、創業者ゲーリーの波瀾万丈の半生が綴られる。 のちに訪れる深刻な経営の危機とその克服。 この二つが巧みに折り重なり、実に魅力的なビジネスのサクセスストーリーとして仕上がっている。 また、企業売買のスリルや、買い手と売り手の心理の綾が描かれるとともに、自社株買いのテクニック、株式売却のさいのファイナンシング、さらには社員の自主性を高めるコツや企業モラルを維持するアイデア等が多彩に登場して、ビジネス書として素直に読んでも、とにかく面白い。 現代日本のビジネスマンにも必須の知識ばかりだ。 ページ数：407ページ 著者：ゲーリー・エリクソン、ルイス・ロレンツェン 著 訳者：谷克二 赤津孝夫 監修 発行所：株式会社エイアンドエフ ISBN978-4-9907065-1-7