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■ロジカル・シンキング (Best solution)
◆商品名:ロジカル・シンキング (Best solution)数年前から、日本人のコミュニケーション能力の低下が精神科医の世界で指摘されているが、ここにきてビジネス社会のなかでも、個人のコミュニケーション能力不足がささやかれるようになってきた。私たちの社会が個々人のコミュニケーションによって成り立っている以上、仕事でも家庭でもコミュニケーションがうまくいかなければ、物事は何も進展しないし、問題も解決しない。 では、コミュニケーション能力が低下しているとはどういうことか。1つには、相手が何を言いたいのか、思っているのかを引き出す能力が低下していることである。もう1つは、自分の伝えたいことを相手にうまく伝えられない、ということである。そこに欠けているのが、論理的な思考と論理的表現能力である。 本書は、コンサルティング会社であるマッキンゼーのエディターとして活動している著者が、ロジカル・コミュニケーションの新しい手法について述べたものである。そのポイントは、話の重複や漏れ、ずれをなくす技術であるMECE(ミッシー)と、話の飛びをなくす技術であるSo What・/Why So・を身につけることである。 MECEはある事柄を重なりなく、しかも漏れのない部分の集合体としてとらえることを意味している。ちょうど、全体集合を漏れも重なりもない部分集合に分けて考える、集合の概念である。So What・/Why So・は、よく話をするときにしたがってやよってこのようになどを使うが、それらの言葉の前後で話に飛びがなく、伝え手の結論と根拠、結論と方法のつながりを、相手にすんなり理解してもらうための技術である。So What・は手持ちのネタ全体、もしくはグルーピングされたもののなかから、課題に照らしたときに言えることのエキスを抽出する作業であり、Why So・は、So What・したときの要素の妥当性が、手持ちネタの全体、もしくはグルーピングされた要素によって証明されることを検証する作業である。 これらの技術を何事においても習慣づけることによって、論理的思考力や論理的表現力がかなり向上するはずである。実践に即した問題も随所に載っているので、楽しみならロジカル・コミュニケーションを身につけられる。(辻 秀雄)