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■中国演劇史論 [ 田仲一成 ]
田仲一成 知泉書館チュウゴクエンゲキシロン タナカイッセイ 発行年月:2021年12月14日 予約締切日:2021年12月13日 ページ数:440p サイズ:単行本 ISBN:9784862853523 田仲一成(タナカイッセイ) 1932年東京に生まれる。1955年東京大学法学部卒業、1962年同大学院人文科学研究科博士課程(中国語・中国文学専門課程)単位取得退学。北海道大学助手を経て、1968ー72年熊本大学法文学部講師、助教授。1972ー93年東京大学東洋文化研究所助教授、教授。1993ー98年金沢大学文学部教授。1998ー2000年桜花学園大学人文学部教授。2001ー19年(公財)東洋文庫常務理事・図書部長・研究員。現在(公財)東洋文庫専任研究員。日本学士院会員、東京大学名誉教授、文学博士(東京大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 第1章 演劇発生論ー巫覡一元説/第2章 宋元演劇論ー初期演劇の形成/第3章 明代演劇論1ー祭祀演劇の世俗化/第4章 明代演劇論2ー祭祀演劇の個性化/第5章 清代演劇論1ー祭祀演劇の組織化/第6章 清代演劇論2ー祭祀演劇の商業化/結章 近代地方劇論ー愛情劇の展開 演劇とは、どのように発生し、人間や社会にとってどんな意味を持つのか。本書は祭祀演劇の社会・経済的な基底部分にも焦点を当て、中国演劇の誕生から民国期までの展開を解明する。まず古代の演劇発生を祭祀起源一元論として詳しく解説した上で、各時代の問題点を時系列的に考察する。中国における演劇の端緒である宋・元の仮面の演出、南宋初期における仏典『目連救母経』の成立、そして明代初期には江南同族社会で徐々に祭祀との未分化状態を脱し、人間的な演劇が成長しつつあったことを論証する。すなわち明代の湯顕祖『牡丹亭還魂記』は、近代個人主義の萌芽と相まって演劇が祭祀演劇の構造から脱却する転換点となった。さらに考察は清代に及び、昆曲の俳優ギルドや劇団の資産形成を分析し、また裁判記録や朝鮮使節の記録に基づき村落や市場地の演劇状況を検証する。演劇を支える主体が宮廷から商人、工人集団へと拡大する歴史的要因の分析は、中国史研究に新たな視座を提供する。また中国文学のみならず、日本の芸能史や現代演劇にも豊かな示唆を与えるに違いない。中国演劇研究の第一線で活躍してきた著者の集大成である。 本 エンタメ・ゲーム 演劇・舞踊 演劇